群馬湯めぐりの旅 伊香保篇  2014/03/10

群馬の湯2泊目は伊香保温泉。名物<石段>にやってきた。365日賑わうようにと365段あるそうだが、下から上の神社まで合わせると400段は超えていると思う。

石段
石段始まり 石段街と小満口(こまぐち)
「伊香保の街」   大正4年   与謝野晶子

榛名山の一角に、段また段を成して、
羅馬時代の野外劇場の如く、
斜めに刻み附けられた 桟敷形の伊香保の街、
屋根の上に屋根、部屋の上に部屋、
すべてが温泉宿である、そして榛の若葉の光が
柔かい緑で 街全體を濡らしてゐる。
街を縦に貫く本道は 雑多の店に縁どられて、
長い長い石の階段を作り、伊香保神社の前にまで、
Hの字を無数に積み上げて、
殊更に建築家と繪師とを喜ばせる。

足湯 湯元源泉地入口
伊香保神社入口 伊香保神社鳥居
伊香保神社 本殿拝殿
伊香保神社 境内社 猿沢橋
河鹿橋 飲泉所
万葉歌碑

上毛野(かみつけぬ)伊香保の沼にうゑこ水葱(なぎ)かく恋ひむとや種求めけむ

上毛野の伊香保の沼に植えた子水葱(こなぎ)の成長するのがこんなに待遠しくてたまらないのなら、いっそのこと子水葱など植えるのではなかったという心にかけて、今の苦しみのもとになっている恋い焦れの種など始めから求めるのではなかった……何んと苦しいことだろう