本日最後の見学地、兼六園。1度は見てみたかった雪吊り。まだ早いのかなと思ったが、11月1日に始めると言う。私にとっては嬉しい誤算となった。
バスガイドさんに必ず見てと言われた「徽軫灯籠(ことじとうろう)」。水面を照らすための雪見灯籠が変化したもので、形が楽器の琴の糸を支え、音を調整する琴柱(ことじ)に似ているため、その名が付いたと言われている。
雪吊りのメインは唐崎松。13代藩主前田斉泰(なりやす)が琵琶湖の松の名所唐崎から種子を取り寄せ育てたという。
眺望台を過ぎると右手に「旭桜」が見える。橋を渡ると左手に「雁行橋(がんこうばし)」がある。一枚一枚がカメの甲の形をしているので別名亀甲橋ともいい、11枚の赤土室石で雁が列をなして飛んでいる姿に作られていることからかりがね橋ともいわれている。その奥に「七福神山」と「雪見橋」がある。文政5年(1822)に建てられた竹沢御殿から眺めた築山。自然石を左から順に恵比寿、大黒天、寿老人、福禄寿、布袋、毘沙門天、弁財天に見立てて配している。別名福寿山ともいう。
「千歳橋」を渡ると左手に大きな「明治記念之標」が見えてくる。とりわけ大きな「日本武尊」の像。西南の役で戦死した郷土出身の将兵を祀った記念碑で銅像の身長5.5m、台石の高さ6.5mある。
右手に大きな松、「根上松(ねあがりのまつ)」が見えてくる。高さ約15mの黒松。大小40数本もの根が地上2mにまでせり上がった迫力の奇観を呈している。
「花見橋」を渡って左のほうへ行くとちょっとした梅林が見えてきた。春には綺麗に咲いているのだろう。さらに進むと「時雨亭」が見えてくる。5代藩主・綱紀が兼六園を作庭した頃からあった兼六園内の別荘である。
「真弓坂」にさしかかった頃、右手に「瓢池(ひさごいけ)」が見えてくる。園内で最も古い時代に作庭されたと言われ、池の中程がくびれて、瓢箪(ひょうたん)のような形をしていることからこの名前が付けられた。から奥に見えているのが「夕顔亭(ゆうがおてい)」。安永3年(1774年)に建てられた園内最古の建物。その名は、茶室の次の間の壁に夕顔(瓢箪)の透彫りがあることから名付けられた。池の中島に建つ「海石塔」、六重に重ねられた塔である。
瓢池の中央からやや左寄りに見えてくるのが翠滝(みどりたき)。霞ヶ池から流れ出て瓢池に注ぎ込む、園内最大の滝です。高さ6.6m、幅1.6mで水量が豊富、滝音も大きく、目と耳を楽しませてくれる。
夕顔亭を横切り路地を上っていくと右手に「噴水(ふんすい)」が見えてくる。この噴水もバスガイドさんお勧めの観光スポットだ。文久元年(1861)に造られた日本最古と言われる噴水。噴水より高い位置にある霞ヶ池を水源とし、池の水面との高低差を利用した自然の水圧で高さ3.5mまで吹き上がっているが、霞ヶ池の水位の変化によって変わる。
霞ヶ池に浮かぶ「内橋亭」。もともと藩政時代は今の茶店街の中央にあったという。2つの屋形を橋でつなげていることから「内橋亭」の名がある。
最後は金沢城公園にある石川門。石川郡の方を向いていたことからその名がついた。重要文化財。
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