加賀屋に泊まる北陸の旅 輪島・千里浜・兼六園篇  2013/11/16

北陸旅行3日目、和倉温泉加賀屋を出発し、最初の見学地輪島にやってきた。輪島の朝市は海産物が多いため、旅行中の身では購入は難しく予め調べておいた輪島塗の漆器に主眼を置いて目的地(塗太郎)を探したがなかなか見つからない。地図とにらめっこしながら道路を何度も往復しやっと見つけた。そこは小さな小さな路地の奥まったところにあった。店の奥には作業場があり見学もできる。
いろいろ迷った末、少し高かったが正月のビールを飲むカップを購入した。発泡酒も極上のビールとなると信じている。

輪島塗のカップ(塗太郎より購入) 発泡酒も極上のビールとなるでしょう

輪島朝市 塗太郎作業場


次の目的地、千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイは、石川県羽咋郡宝達志水町今浜から同県羽咋市千里浜町に至る延長約8kmの観光道路である。
40年前1人の観光バス運転手が広々とした波打ち際を走れたらと空バスを試走させたのが始まりと言われている。

千里浜ドライブウェイを走るバス
創立15周年記念碑(1988年建立) 砂のモニュメント コアラ


本日最後の見学地、兼六園。1度は見てみたかった雪吊り。まだ早いのかなと思ったが、11月1日に始めると言う。私にとっては嬉しい誤算となった。

バスガイドさんに必ず見てと言われた「徽軫灯籠(ことじとうろう)」。水面を照らすための雪見灯籠が変化したもので、形が楽器の琴の糸を支え、音を調整する琴柱(ことじ)に似ているため、その名が付いたと言われている。
雪吊りのメインは唐崎松。13代藩主前田斉泰(なりやす)が琵琶湖の松の名所唐崎から種子を取り寄せ育てたという。

眺望台を過ぎると右手に「旭桜」が見える。橋を渡ると左手に「雁行橋(がんこうばし)」がある。一枚一枚がカメの甲の形をしているので別名亀甲橋ともいい、11枚の赤土室石で雁が列をなして飛んでいる姿に作られていることからかりがね橋ともいわれている。その奥に「七福神山」と「雪見橋」がある。文政5年(1822)に建てられた竹沢御殿から眺めた築山。自然石を左から順に恵比寿、大黒天、寿老人、福禄寿、布袋、毘沙門天、弁財天に見立てて配している。別名福寿山ともいう。

「千歳橋」を渡ると左手に大きな「明治記念之標」が見えてくる。とりわけ大きな「日本武尊」の像。西南の役で戦死した郷土出身の将兵を祀った記念碑で銅像の身長5.5m、台石の高さ6.5mある。

右手に大きな松、「根上松(ねあがりのまつ)」が見えてくる。高さ約15mの黒松。大小40数本もの根が地上2mにまでせり上がった迫力の奇観を呈している。

「花見橋」を渡って左のほうへ行くとちょっとした梅林が見えてきた。春には綺麗に咲いているのだろう。さらに進むと「時雨亭」が見えてくる。5代藩主・綱紀が兼六園を作庭した頃からあった兼六園内の別荘である。

「真弓坂」にさしかかった頃、右手に「瓢池(ひさごいけ)」が見えてくる。園内で最も古い時代に作庭されたと言われ、池の中程がくびれて、瓢箪(ひょうたん)のような形をしていることからこの名前が付けられた。から奥に見えているのが「夕顔亭(ゆうがおてい)」。安永3年(1774年)に建てられた園内最古の建物。その名は、茶室の次の間の壁に夕顔(瓢箪)の透彫りがあることから名付けられた。池の中島に建つ「海石塔」、六重に重ねられた塔である。

瓢池の中央からやや左寄りに見えてくるのが翠滝(みどりたき)。霞ヶ池から流れ出て瓢池に注ぎ込む、園内最大の滝です。高さ6.6m、幅1.6mで水量が豊富、滝音も大きく、目と耳を楽しませてくれる。

夕顔亭を横切り路地を上っていくと右手に「噴水(ふんすい)」が見えてくる。この噴水もバスガイドさんお勧めの観光スポットだ。文久元年(1861)に造られた日本最古と言われる噴水。噴水より高い位置にある霞ヶ池を水源とし、池の水面との高低差を利用した自然の水圧で高さ3.5mまで吹き上がっているが、霞ヶ池の水位の変化によって変わる。

霞ヶ池に浮かぶ「内橋亭」。もともと藩政時代は今の茶店街の中央にあったという。2つの屋形を橋でつなげていることから「内橋亭」の名がある。

最後は金沢城公園にある石川門。石川郡の方を向いていたことからその名がついた。重要文化財。

兼六園 霞ヶ池 唐崎松(中央) 蓬莱島(右)
徽軫灯籠(ことじとうろう) 徽軫灯籠付近
唐崎松
旭桜 雁行橋(がんこうばし)
七福神山 雪見橋(手前右) 明治記念之標 日本武尊の像(右)
根上松(ねあがりのまつ) 時雨亭
瓢池(ひさごいけ) 夕顔亭(中央奥) 翠滝(みどりたき)
海石塔 噴水
霞ヶ池と内橋亭(左)
内橋亭(左) 石川門(車窓にて)