涌谷城は西に流れる江合川に守られた城である。もともとは大崎氏の家臣の涌谷氏が所有していたが、
豊臣秀吉の天下統一に伴い木村氏を経た後、伊達氏の家臣亘理氏の居城になった。現在は城山公園となっていて、春は桜の名所として知られる。
城内には隅櫓(太鼓堂)が現存し、県内で唯一の城郭遺構となっている。その隣に天守風の資料館が建設されているが実在した天守を再現したものではない。
涌谷神社は、明治7年涌谷城址に神社を創建したもので祭神を赤心猛雄命(伊達安芸宗重公)としている。由緒書きによると伊達安芸宗重公は涌谷伊達亘理氏第4代の館主で、
仙台藩伊達氏の一門として2万3千石を領し、治世20年文武を励み野谷地の開発に力を尽くし産業の復興につとめた名君であったようだ。
(2014年4月17日 撮影)
|