続いてやってきたのが法隆寺。飛鳥時代の姿を現在に伝える世界最古の木造建築で平成5年、ユネスコ世界文化遺産に登録された。国宝・重文だけでも190件、約3000点に及ぶという。
南大門は法隆寺の玄関にあたる総門。創建時のものは永享7年(1435)に焼失し、永享10年(1438)に現在の門が再建された。南大門の階段下にある魚の形をした鯛石は<法隆寺の七不思議>のひとつ。どんなに雨が降ってもここまで水が上がったことはないという。
大講堂の傍らに鐘楼があったが、正岡子規の「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」に詠われた鐘ではないようだ。法隆寺の時を告げる鐘は立ち入りが禁止されている西円堂の鐘とのこと。
金堂と大講堂を結ぶ線上に灯籠がある。この灯籠には徳川家の家紋 「三葉葵」と江戸幕府3代将軍・徳川家光の側室で、5代将軍・綱吉の生母桂昌院の実家・本庄家の家紋「九目結紋;ここのつめゆいもん」の刻印がある。
五重塔の上部の九輪に鎌が四本刺さっているがこれも<法隆寺の七不思議>のひとつ。
この鎌は落雷防止を祈願するもので、雷の魔物が塔に降りようとするのを防ぐためのものとされているが諸説がある。
四脚門は、門柱の前後に控柱を2本ずつ、左右合わせて4本立てたもの。四足門とも表記される。遺構として残るものは鎌倉時代以降のものだが、奈良時代から存在すると言われている。
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