東崎(あがりざき)は与那国島の最東端にある岬。先端には灯台と展望台があり、断崖絶壁の下に広がる紺碧の雄大な海の景色が楽しめる。岬の周辺はなだらかな牧草地(高麗芝)で、ヨナグニウマや牛が放牧されている。馬は非常におとなしく近寄っても暴れることはないが、後ろに回ることは危険とのこと。
東崎入り口に「東崎」と題する喜納(きな)昌吉の碑があった。碑文の意味は不明だが、最後に書かれていた「終戦・被爆50周年 黒潮・祈りの巡礼 1995年サバニピースコネクション」を手がかりにネットで調べてみた。
喜納昌吉さんは「ハイサイおじさん」「花」
を作った人とのことでビックリ。作った本人は分からなくても歌は知っている。当時の映像を見てみた。何となく思い出してきた。ちなみに「ハイサイ」とは「こんにちは」の意味だそうだ。
サバニとは長さ9メートル、幅1・5メートルの最大11人の手漕ぎで進む丸木船のことで、何とこの小さな船で1995年5月19日、日本最西端の与那国島祖納港を出発し、八重山・宮古・慶良間・沖縄・奄美群島・トカラ列島の25の島を渡り、鹿児島山川・鹿屋・水俣・大阪を経由し、寄港先から託された64通の平和メッセージを広島・長崎両市長に届けたという。その距離実に2000km。初日、天候不良もあって海上での要員の交代が出来ず、最初の寄港地、西表島祖納浜まで何と8時間を要したと言うから全行程がいかに苦難に満ちていたかがわかる。「武器を楽器に」が合言葉のようである。
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