四国一周旅行 四万十川・足摺岬・竜串海岸篇  2013/04/09   

四国旅行3日目の最初の見学地は四万十川。下流での舟下りとなったが、最上川(山形)や猊鼻渓(岩手)の舟下りを経験しているものにとってはっきり言って面白くない。
景色が特にきれいというわけでもないし、かといって急流を楽しむものでもない。おまけに雨が降ったとかで自慢の水の透明度もない。四万十伝統漁法の実演を見、船頭の面白い話を聞いて終わった印象だった。

【投網漁】
大きく反動をつけるため後ろでぐるりと一回転させる「土佐打ち」という四万十独特のダイナミックな打ち方が特徴。
柴漬漁
椎の木などの枝を束ねた物(柴)を、一晩川に沈め、夜の間に枝の中に潜んでいたウナギやエビを、翌日椎の束ごとタモ網ですくいとる漁法。
船頭によれば桃太郎の話の一節に「おじいさんはしばかりに、おばあさんは・・・」があるがこの柴ののことを言うらしい。

赤目はズズキの仲間で四万十川に棲む幻の巨大魚で、見る角度により目が赤く見える。

四万十川を離れる時見かけた≪大の字≫。「大文字の送り火」は旧暦の7月16日に行われる盆行事で小京都中村に夏の終わりを告げる風物詩。

(4月9日撮影)

四万十川の下流
柴漬漁 投網漁
舟着場 昔のお遍路道
赤目 大の字山(十代地山)


次に向かったのが「足摺岬」。足摺半島南東端に位置し、黒潮の打ち寄せる断崖は約80mの高さがある。実際にはわずかに四国最南端ではないが、一般には四国最南端の地(岬)として認識されているようだ。台風銀座とも言われ強い風が吹き続けるという。バスガイドさんによれば、このように穏やかな日は珍しく、強い風の日はとてもじゃないが岬の展望台に近づくことはできないとのこと。

駐車場近くに立つジョン万次郎像。本名は中濱萬次郎(なかはま まんじろう)といい、ここ土佐国中濱村に生まれた。漁に出て嵐に遭いアメリカの捕鯨船ジョン・ハウランド号に仲間と共に救助される。その後、アメリカ本土に渡った万次郎は

オックスフォード学校・バーレット・アカデミーで英語・数学・測量・航海術・造船技術などを学んだようだ。帰国後は土佐藩の士分に取り立てられ、後藤象二郎、岩崎弥太郎などを教えている。また、黒船騒動の時は、直参の旗本の身分を与えられ、ぺりーの通訳などをし、日米和親条約の平和的締結に向け尽力した。維新後は開成学校(現・東京大学)の英語教授に任命されるが若くして病に倒れ、一線を退き余生は静かに暮らしたようだ。
万次郎像の目は、遠く第2の故郷アメリカ「 フェアヘーブン」を見つめているという。

万次郎像近くに38番札所「
金剛福寺」がある。ここにたどり着く遍路の旅もまた壮絶を極める。前の37番札所「岩本寺」から80余km、今は車で約2時間余、歩いたら約30時間、3泊4日はかかり、四国霊場の札所間では最長距離で、まさに「修行の道場」である。距離もさることながら岬に辿り着くまでのその道の険しさは半端じゃない。バスでやってきたがとてもじゃないがここを歩こうなどとは考えることすら出来なかった。

(4月9日撮影)

足摺岬灯台
足摺岬
ジョン万次郎 金剛福寺(山門)
金剛福寺(本堂) 金剛福寺(境内)
千尋岬(竜串海岸) 桜浜海水浴場(竜串海岸)